那須疏水関係文書

更新日:2021年11月30日

大量の那須疏水関係文書(なすそすいかんけいもんじょ)が並べられている写真

那須疏水関係文書(なすそすいかんけいもんじょ)

那須疏水は、安積(あさか)疏水(福島県)・琵琶湖疏水(滋賀県~京都府)とならんで日本三大疏水の一つに数えられる。那須野ヶ原大農場をうるおすために、国費10万円(実際は9万3000円か)を投じて、明治18年(1885)9月15日に本幹水路が完成したものである。那須疏水が国営事業として認可された背景には、印南丈作(いんなみじょうさく)や矢板武(やいたたけし)の大変な努力、それに大農場にかかわった国のリーダーのバックアップ等があった。
那須疏水の開削(かいさく)は、栃木県令(けんれい)鍋島幹(なべしまみき)の那珂川と鬼怒川とを結ぶ大運河構想に始まり、大農場移住人のための飲用水路である那須原飲用水路の開削(明治15年)を経て、灌漑(かんがい)を主目的とする那須疏水の開通に至った。
これらの計画・開削・管理等に関する史料の多くは、旧西那須野町(図書館ほか)や那須疏水土地改良区事務所に保存され、旧西那須野町(現、那須塩原市)所有で特に貴重なもの35点を、指定文化財とした。その後、郷土資料館の火災により6点が焼失。29点が現存する。

なお、焼失文書については以下のとおり。

  • 那須原野水路開鑿測量絵図 3点 明治12年5月
  • 那須東西両原引用水路開鑿工事費増金願 1点 明治14年2月
  • 那須原水路試鑿之儀ニ付御願 1点 明治17年6月
  • 那須水組申合規約御許可願 1点 明治19年11月
  • 那須原疏水ノ儀ニ付歎願 1点 明治18年2月
  • 下野国那須原野水路開鑿記事 1点 明治11~12年

名称

那須疏水関係文書(なすそすいかんけいもんじょ)

  • 那須原東西両原野分水路御開鑿願 1点 明治18年5月
  • 那須原野水路開鑿之儀願 1点 明治18年5月
  • 那須疏水渠口変更工事費支出願 1点 明治36年3月
  • 那須疏水関係願書綴 1点 明治12~21年
  • 那須原飲用水路破損所修全之儀ニ付願 1点 明治18年4月
  • 那須疏水本支流修繕費御補助之儀ニ付願 1点 明治19年7月
  • 那須原疏水御起業之儀ニ付続願 1点 明治17年10月
  • 那須疏水普通水利組合設置之儀ニ付請願 1点 明治36年
  • 那須原野水路開鑿旧川引坪取調書 1点 明治12年2月
  • 那須原野水路開鑿掘割操穴杭笧仕様帳 2点 明治12年2月
  • 第一回ヨリ第五回迄大水路開鑿願出京明細仕訳 1点 明治18年1月
  • 那須原水路願諸費 1点 明治12~18年
  • 第五回水路出願出京費用明細帳 1点 明治17年12月
  • 第六回水路出願出京諸費用並起工式執行費 1点 明治18年4月
  • 水路費調書 1点 明治12年4月
  • 那須疏水第四分水普通水利組合設置ニ関スル書類綴 1点 明治33~44年
  • 那須疏水引入口改修工事設計書 1点 明治37年3月
  • 那須疏水引入口工事仕様書設計書図面 1点 明治37年3月
  • 那須原用水使用人会議決定書 1点 明治15年8月
  • 那須原野水路開鑿高低調書 1点 明治12年6月
  • 水路堀割人足調書 1点 明治12年2月
  • 下野国那須郡沼野田和村より倉骨村に至る水路新設略図 1点 明治18年頃
  • 橋梁仕様帳 5点 明治12年2月
  • 那須疏水第四分水路開鑿目論見仕様書 1点 明治21年
  • 返還測量仕様書 1点 明治12年2月
  • 印南丈作親筆書簡 2点 明治12年2月
  • 田代荒次郎の書簡 1点 明治17年9月
  • 田代荒次郎、羽根田延光の書簡 1点 明治18年4月
  • 渋谷吉蔵の書簡 1点 明治18年6月

指定年月日

昭和41年(1966)3月18日

員数

29

指定別

市指定

区分

有形文化財

種別

古文書

所在地

那須野が原博物館

所有者

那須塩原市

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この記事に関するお問い合わせ先

教育部 生涯学習課 文化振興係

〒329-2792
栃木県那須塩原市あたご町2番3号

電話番号:0287-37-5419
ファックス番号:0287-37-5479

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