家庭の食品ロスを減らしましょう!
最近よく耳にするこの「食品ロス」という言葉。「ムダになってしまった食べ物」というイメージが思いつく方も多いと思います。平成28年度に市が行ったアンケートでは、83%の方が「良く知っている」又は「だいたい知っている」と回答しており、言葉自体は那須塩原市でも浸透していることが分かります。
市民の大多数が「知っている」はずの食品ロスですが、残念ながら那須塩原市内でも大量に排出されています。家庭から排出されたものだけでも年間で約4,400トン、ご飯茶碗3,000万杯分がごみとなり、お金をかけて処分されていることになります。
まずはこのホームページで食品ロスのことを詳しく知り、削減に取り組みましょう!
平成28年度食品ロスアンケート実施結果 (PDFファイル: 294.6KB)
食品ロスとは?
食品ロスとは、「まだ食べられるのに廃棄される食品」であり、具体的には以下の3種類に分類されます。
- 直接廃棄:食品が一度も食べられないまま捨てられる。
- 食べ残し:十分食べられるのに、残り物が捨てられる。
- 過剰除去:食べられる部分も含め必要以上に取り除く。


那須塩原市内の家庭から排出される食品ロスの量
那須塩原市の家庭から排出される食品ロスの量は、市が実施したごみの成分調査などから独自に推計しました。
食品ロスの推計量:約4,400トン(那須塩原市内の家庭から排出される可燃ごみ全体の約23%)
直接廃棄:食品ロスのうち、約61%(約2,700トン)
食べ残し及び過剰除去:食品ロスのうち、約39%(約1,700トン)
食品ロスで家計はダメージを受けています!
食品ロスは単に「もったいない」だけではなく、家計に直接損失を与えています。市が各種統計調査や市のごみ排出の実態から独自に試算したところ、食品ロスによって4人家族1世帯当たり年間約78,000円もの損失が生じているという衝撃の結果が算出されました。「食品ロスを減らす」ことはそのまま「家計のロスを減らす」ことにつながっているのです。
もし、家計にあと78,000円あれば、
「家族旅行が海外になっていたかも!?」「話題の最新家電が買えたかも!?」「新車のグレードをワンランク上げられたかも!?」など、いろいろな「かも!?」がかなえられたかもしれません。
家計に与える損失の推計方法 (PDFファイル: 70.2KB)
食品ロス削減の方法
食品ロスを減らすための大原則は「美味しく食べ切る」こと。そのための方法は、ほとんどが今日から気軽に始められるものばかりです。
「直接廃棄」を減らす方法
- 献立を決めてから買い物をする。
- 食材を買うとき、あえて賞味期限の短い物を購入し、すぐに使う。
- 大量買い、まとめ買いを避け、ばら売りや量り売りを優先して利用する。
- 地元で採れた旬の食材を購入する。
「食べ残し」を減らす方法
- 自分や家族の「適量」を把握し、料理を作り過ぎないように心掛ける。
- 苦手な食材は細かく刻んで料理(チャーハン、野菜炒め)したり、味や香りの強い料理に混ぜる(カレーや鍋)など、食べやすくなるような工夫をする。
- 残った物を別の料理にリメイクする(余ったカレーをうどんやピラフの材料にするなど)。
- やむを得ず残ってしまったものでも衛生面に十分注意しながら、次回以降の食事で食べ切る。
過剰除去を減らす方法
- 普段捨てている部分(野菜の皮や葉、魚のアラなど)が料理で使えないか、捨てる前に一度考えてみる。
- ピーラー(野菜の皮むき器)やウロコ取りなど、便利な料理器具を使いながら除去部分をできるだけ少なくする。
「賞味期限」と「消費期限」
食品ロスの削減を考える上で、「賞味期限」と「消費期限」の違いを正しく認識することはとても重要です。消費者庁のホームページを参考にし、それぞれ次のとおりまとめました。
- 賞味期限:食品を正しく保管していれば、美味しく食べられる期限
- 消費期限:期限を過ぎたら食べない方が良い期限
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食品の例 | 期限が切れた後の飲食の可否 |
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賞味期限 | スナック菓子、即席めん類、缶詰類、乳製品など品質の劣化が比較的穏やかなもの | 五感を使って個別に判断 |
消費期限 | 弁当、そうざい、生鮮食品など品質(状態)が急激に劣化しやすいもの | 食べられないと考えた方が良い |
参考:賞味期限・消費期限に関するパンフレット(平成20年に厚生労働省と農林水産省が作成) (PDFファイル: 629.8KB)
食品ロスをおいしく減らす「リメイク料理」
市は食品ロスをおいしく減らす方法として、簡単に作ることができるリメイク料理のレシピを考えました。ぜひご覧のうえ、お試しください。
冷蔵庫がスッキリすると食品ロスを減らせます
冷蔵庫は食材や料理を保存するためになくてはならないものですが、その便利さゆえに買ってきた食材や余った料理を無意識にため込みがち。「冷蔵庫の奥底から元食品が出てきた!」という失敗は、だれでも一度は経験されているのではないでしょうか?冷蔵庫やその周りが整理されれば、食品や調理の取り置き、調味料などの食材が自然と使い切れるようになります。今回、「ハッピー冷蔵庫アドバイザー」の大野多恵子先生から御提供いただいた画像や御助言を基に、冷蔵庫やキッチンの整理方法をまとめました。
毎月第一日曜日は「冷蔵庫トレジャーハンティング!」
冷蔵庫をスッキリさせたら、楽しくその状態を継続しましょう!毎月第一日曜日を冷蔵庫の中を点検する「冷蔵庫トレジャーハンティング!」の日にして、レッツお宝探し!

冷蔵庫トレジャーハンティングのポイント
- せっかくのお宝(食品)もロスになっては正に「宝の持ち腐れ」。そうなる前に発掘し、美味しく食べきりましょう!
- 発掘したお宝(食品)は傷んでいることなど、ワナになっていることも考えられます。消費期限と賞味期限の情報を踏まえ五感をフル活用し、少しでも危ないと判断したものはきっぱり諦め、廃棄しましょう!
- 野菜の使い忘れを防ぐため、野菜は種類で分け、古いものや傷みやすいものは見えるところに置きましょう!
- 使用頻度がそれほど多くないドレッシングや調味料は、二重買いや消費期限切れが多いので要注意!二重買い防止のため種類ごとに分けておき、常に賞味期限等の日付が見えるようにしておきましょう!
どうしても出てしまう「生ごみ」について
どうしても出てしまった生ごみは、水切りや堆肥化で減量化が可能です。
水切りについて
生ごみの水分量は重量の70%から80%と言われており、水分の多さがごみの重さに直結します。水分の多いごみは収集運搬時や焼却時に余計な燃料を使うため、環境にも悪影響を及ぼします。便利なグッズを使って水切りに取り組みましょう。
堆肥化について
市は家庭内での生ごみの堆肥化を促進するため、生ごみ処理容器及び機械式生ごみ処理機の購入費用の補助や機械式生ごみ処理機の無料レンタルを実施しています。特に機械式生ごみ処理機の無料レンタルは最大半年間レンタル可能です。機械式生ごみ処理機の購入を検討されている方は、ぜひご利用ください。
生ごみ処理容器及び機械式生ごみ処理機設置費補助金の申請について
食品ロスは「国際問題」です。
平成27(2015)年9月に開催された国連サミットで「持続可能な開発目標:SDGs(エス・ディー・ジーズ)」が採択され、達成すべき目標の中に、世界全体で一人当たりの食品廃棄量を半減させることや、生産から消費者に届くまでの流通過程における食料の損失を減少させることが盛り込まれました。食品ロスの削減は、今後世界中の国々が取り組まなければならないことの一つとして位置づけられていることになります。そして、日本もSDGsで定められた国際目標を達成するために最大限努力することを表明しています。
現在、日本全体では、年間で約646万トンもの食料が食品ロスとして捨てられていると推計されています。これは世界全体の食品援助量(食料不足の問題を抱える開発途上国に対して行われる食糧援助)の約2倍に該当します。私たちが食品ロスを減らすことで、真に必要としている人々に食料が供給される割合が高まり、世界の持続的な発展につながります。
持続可能な開発のための2030アジェンダ/SDGs(環境省のサイト)(外部サイトへリンク)
「食品ロス削減パンフレット」を作成しました
市は、今年(2020年)も食品ロス削減啓発パンフレットを作成しました。今回のテーマは「ワクワクドキドキリメイク料理」です。ぜひご覧のうえお試しください。
那須塩原市食品ロス削減パンフレット(2020年作成) (PDFファイル: 1.6MB)

過去のパンフレット
2019年版のパンフレット。「冷蔵庫は食品ロスのブラックボックス?」です。
那須塩原市食品ロス削減パンフレット(2019年作成) (PDFファイル: 2.8MB)
2018年版のパンフレット。みるひぃが食品ロスに「激おこ!」です。
那須塩原市食品ロス削減パンフレット(2018年作成) (PDFファイル: 1.4MB)
参考
栃木県の食品ロス削減等に関する情報
食品ロス削減について(栃木県のサイト)(外部サイトへリンク)
国の食品ロス削減等に関する情報
食品ロスの削減・食品廃棄物等の発生抑制(環境省のサイト)(外部サイトへリンク)
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更新日:2022年05月30日