ここから本文です。
更新日:2013年4月17日
大黒岩化石層群
昭和48年5月3日
1
市指定
記念物
天然記念物
金沢西山国有林
塩那森林管理署
大黒岩化石層群
鹿股沢層(約1,400~900万年前)は、新生代新第三紀中新世中期~後期の海生層で、多くの海生生物化石を含む。日本における古生物研究の黎明期から研究が行なわれている。特に貝類化石を豊富に産し、カネハラヒオウギ(Chlamys kaneharai)やシオバラザルガイ(Laevicardium shiobarense)など多くの種が新種として記載されているほか、これらの貝類化石群集は、沿岸域の冷温系動物群である塩原動物群の模式地となっている。
塩原動物群は東北日本の太平洋側に広く分布し、中新世中期~後期における沿岸域の冷温系動物群として位置づけられている。近年は鹿股沢層上部から暖流系動物群の特徴種につながる系統も報告されており、現在も調査が進められている。
大黒岩化石層群は、鹿股沢層の中部に位置し、潮間帯(水深0~30メートル程度)の堆積物と貝殻が海底谷に流れ込んでできたチャネル堆積物である。層厚は約10メートルで、礫が混じる泥質砂岩からは、カネハラカガミ(Dosinia kaneharai)やカネハラヒオウギ(Ch. kaneharai)、キッシュウタマキガイ(Glycymeris cisshuensis)、マガキ(Crassostrea gigas)などの塩原動物群の典型的な種を産出する。流れ込み型のため、ほとんどの二枚貝は離弁で殻は破壊されている。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください